13.5 まとめ¶
1. 重要なポイントの振り返り¶
- バックトラッキングアルゴリズムの本質は全探索法であり、解空間を深さ優先で走査することで条件を満たす解を探索します。探索の過程で条件を満たす解に出会ったら記録し、すべての解を見つけるか探索が完了するまで続けます。
- バックトラッキングアルゴリズムの探索過程は、試行と戻るという 2 つの部分から成ります。深さ優先探索によってさまざまな選択を試し、制約条件を満たさない状況に遭遇した場合は直前の選択を取り消して前の状態に戻り、ほかの選択を引き続き試します。試行と戻るは互いに逆方向の操作です。
- バックトラッキング問題には通常複数の制約条件が含まれており、それらを枝刈りに利用できます。枝刈りによって不要な探索分岐を早期に打ち切り、探索効率を大幅に高められます。
- バックトラッキングアルゴリズムは主に探索問題と制約充足問題の解決に用いられます。組合せ最適化問題もバックトラッキングで解けますが、より高効率またはより適した解法が存在することが少なくありません。
- 全順列問題の目的は、与えられた集合要素のすべての可能な並べ方を探索することです。各要素が選択済みかどうかを配列で記録し、同じ要素を重複して選ぶ探索分岐を刈り取ることで、各要素が 1 度だけ選ばれるようにします。
- 全順列問題では、集合内に重複要素があると最終結果にも重複した順列が現れます。各ラウンドで等しい要素は 1 回しか選べないように制約する必要があり、通常はハッシュ集合を用いて実現します。
- 部分和問題の目標は、与えられた集合の中から和が目標値となるすべての部分集合を見つけることです。集合では要素順序を区別しませんが、探索過程では順序違いの結果も出力されるため、重複部分集合が生じます。そこで、バックトラッキング前にデータをソートし、各ラウンドの走査開始位置を示す変数を設定することで、重複部分集合を生成する探索分岐を枝刈りします。
- 部分和問題では、配列中の等しい要素が重複集合を生みます。配列がソート済みであるという前提を利用し、隣接要素が等しいかどうかを判定して枝刈りすることで、等しい要素が各ラウンドで 1 回しか選ばれないようにします。
- \(n\) クイーン問題の目的は、\(n \times n\) の盤面に \(n\) 個のクイーンを配置する方法を見つけることであり、どの 2 つのクイーンも互いに攻撃できないことが条件です。この問題の制約には行制約、列制約、主対角線制約、副対角線制約があります。行制約を満たすため、行ごとに配置する戦略を採用し、各行に 1 個のクイーンを置くことを保証します。
- 列制約と対角線制約の扱い方は似ています。列制約については、各列にクイーンが存在するかどうかを配列で記録し、選択したマスが有効かどうかを判定します。対角線制約については、主対角線と副対角線それぞれにクイーンが存在するかを 2 つの配列で記録します。難点は、同じ主対角線または副対角線上にあるマスが満たす行列インデックスの規則を見つけることにあります。
2. Q & A¶
Q:バックトラッキングと再帰の関係はどのように理解すればよいですか?
全体として見ると、バックトラッキングは「アルゴリズム戦略」の一種であり、再帰はむしろ「道具」に近いものです。
- バックトラッキングアルゴリズムは通常、再帰に基づいて実装されます。ただし、バックトラッキングは再帰の応用場面の 1 つであり、探索問題における再帰の応用です。
- 再帰の構造は「部分問題への分解」という問題解決パラダイムを表しており、分割統治、バックトラッキング、動的計画法(メモ化再帰)などの問題によく用いられます。